「TINの修正・編集」ウインドウの3Dビューで、TINの境界エッジが複数あって、互いのリージョン(閉じた領域)の端部が重なっている場合は、同じ座標値を複数の頂点が参照している状態(重複頂点)です。
TINに重複頂点が存在すると、ICT建機側のシステム等でそのTINデータの読込みエラーが発生する場合があります。
また、辺のいずれかが極めて小さい微細な三角形(極小面とする。)が存在することも、ICTシステムへ悪影響となる場合があります。
[頂点マージ]機能により、重複頂点を解消し、複数のリージョンの単一化を図ります。
さらには、許容誤差を考慮して実行することで、個々の頂点から許容誤差内に存在する他の頂点を削除し、極小面を除去することができます。
この例では、法面部と小段部・平面部で頂点が重複しており、リージョンが分割している状況です。隣り合うリージョンの共通する法肩・法尻部のエッジが境界エッジ(マゼンタの強調線)で表現されています。頂点マージにより、重複頂点の解消およびリージョンの単一化を図ります。
①[TIN修正・編集]ウインドウのメニューから【頂点マージ】を選択します。
②[頂点マージ 実行]ボタンをクリックします。
[頂点マージ]実行の結果、リージョンの分割を表す境界エッジの強調線が消え、TINプロパティの頂点数も
減少しています。
[頂点マージ]実行後、[TIN解析」に戻って実行すると、境界エッジとリージョンの数が1となり単一化の確認ができます。
なお、ここでは[許容誤差]を考慮せず重複する頂点の座標値が完全に一致しているものとしていますが。[許容誤差]を考慮して実行することも可能です。
[頂点マージ]の際、許容誤差(指定の3D辺長)より小さな辺を持つ極小面を除去します。
① TIN修正・編集画面のメニューから[頂点マージ]を選択します。
②[許容誤差]をチェックし、指定の値(単位:m)を入力します。
③[頂点マージ 実行]ボタンをクリックします。
[頂点マージ]実行の結果、極小面が除去され、TINプロパティでは、面数、頂点数、表面積の値が変更されています。穴が発生する面の削除ではなく、小さな辺の原因となる頂点を削除し、極小面を除去します。