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点群データの間引き

■ 点群データの間引きについて

写真測量およびレーザー測量ならびにマルチビーム方式の深浅測量で得られた点群データは点密度が大きく、広範囲の計測エリアであったりデータを重ねたりすると数千万点から数億点と膨大なデータ量となり、処理するPCに負荷がかかります。また、見るだけの点群データから間引いて面データ(サーフェス)にすることで活用の幅が広がります。

 

点群処理ソフトを使うことで間引き処理が可能ですが、i-Conの基準・マニュアルに対応したソフトが限られることから、本ソフトにも基準に準拠すベく間引き機能を追加しました。

 

基準の間引き方法は全て点密度を指定するもので、点密度に対応した正方形サイズの格子を定めてデータを区切り、それぞれの格子内にある計測点について、Z座標値が最小、最大、または中央値となる点を抽出する方法です。

 

間引きデータの出力ファイルはテキストCSV形式で、本ソフト独自に間引きデータを判別する目的で拡張子(.rcsv)を付けています。拡張子(.rcsv)を(.csv)に変更することで通常のCSVファイルとして扱えます。

 

なお、TINサーフェス等の地形の間引きデータを作成する場合には、別途点群処理ソフトにより、あらかじめエラーデータの除去はもちろん、立木や不要な人工物を削除したフィルタリング後の点群データ(グラウンドデータ)を準備する必要があります(本ソフトでは点群のフィルター機能がありません)。

■ ファイル選択

読込むファイルはメニューバー、ファイルリストビューのいずれかから選択します。ファイル形式は、XYZ形式のテキストデータ(.xyz,.xyzrgb,.csv,.dat,txt,.asc)、バイナリ点群データ(.ras,.raz)です。

 

▪ メニューバーから

メニューバーの[ファイル]-[点群データの間引き]を選択します。

 

▪ ファイルリストビューから

メイン画面左側のフォルダツリービューからデータフォルダを選択し、ファイルリストビューからファイル名を選択します。選択したファイル名を右クリック⇒[点群データの間引き]を選択します。

 

■ ファイルの読込み

▪ テキスト点群の場合(データ列の指定等)

読込むファイルがテキスト点群データの場合、ダイアログボックスが開くので列の指定等の入力設定を行います。

 

 

[XYZデータを開く]ダイアログが開くのでXYZ各データ列のアルファベットを指定します。

ファイル形式がXYZRGB等のRGB色情報を読込む場合は、[RGB色情報を読込む]にチェックを入れ、RGB各列を指定します。

 

[X⇔Y]ボタンをクリックするとXの列とYの列を入れ替えます(測量系を数学系にする時に使用)。

行頭にデータ説明のヘッダーがある場合、[読込開始行]を入力してください。なお、単純なヘッダー(X,Y,Z等)であれば指定しなくても読み飛ばします。

 

深浅測量データでZ座標値(深度)がプラスの場合は、[Zの符号を反転]にチェックを入れることでZ座標値をマイナスに変換して読込みます。

   

設定後、[OK]ボタンをクリックします。

 

 

▪ バイナリ点群(LAS・LAZ)の場合

読込むファイルがLAS、LAZのバイナリ点群データの場合、[LASファイルを開く]ダイアログが開くので、RGB色情報とXY座標系入力形式を選択します。

 

 

読込むLAS点群の色情報を保持して間引く場合は、[◉RGB色情報を読込む]を選択します。

また、XY座標系の入力形式について、数学座標か測量座標かを選択します。

設定後。[OK]ボタンをクリックします。

■ 間引き方法の設定

ファイルの読込みが完了すると[点群データの間引き]ダイアログが開くので間引き方法を設定します。

 

 

①点密度(抽出方法)

点群データを点密度に対応する格子サイズで区切り分割します。

 

②Z座標代表値(抽出点)

格子に分割した点データから該当するZ座標を持つ点を抽出します。

3点縛りする場合は[3点以上有効]のチェックを入れます(格子内の点データが3点以上ある場合に有効として抽出を行い、3点ない場合は抽出しない)。

 

③出力ファイル(間引きデータ)

抽出方法による補足タグと拡張子(.rcsv)が付いた自動テキストが表示されます。

色情報付き点群の場合に、色情報を出力しない時は[RGB色情報]チェックを外します。

[データチェック]をチェックすると、格子の左下XY座標値、格子内のデータ数、Z座標値の最小、最大、レンジ、平均の各値を 抽出点のデータに加えて出力します。

 

設定後、[OK]ボタンをクリックして間引き処理を実行します。

 

※適用基準を選択して間引き方法を自動設定する機能は、準備だけで組み込まれていません。 

 

 

■ 出力ファイルの設定

間引き処理後、[間引きデータの出力]ダイアログが開き、保存フォルダ、ファイル名を指定できます。

[保存]ボタンをクリックしてファイルを出力します。

 

 

▪ 間引きデータの出力ファイル(RCSV)形式について

ファイル形式は、本ソフトにおいて間引きデータを識別できる拡張子(.rcsv)が付いたCSVファイルとなります。

間引き処理の情報(間引き前ファイル名や抽出方法等)をヘッダ部分に出力します。

拡張子を(.rcsv)→(.csv)と変更すると通常のCSVファイルとして扱います。

 

 

■ 出力ファイル(間引きデータ)の読込み

出力ファイルを保存すると、読込みの確認メッセージが表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてファイルを開きます。 

■ 画面出力例

▼ LAS点群を色付きで1点/㎡に間引き

 

表示の点群データは、以下の著作物を改変して利用しています。

【出典:静岡県ポイントクラウドデータベース】

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